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アートメイクとは、「消えないメイク」のことです。普通のメイクと違うのは、アートメイクでは皮膚の内部に色をつけるという点です。 皮膚の表面から0.02mm~0.03mm程度のごく浅いところに針を刺し入れ、薬剤で着色していきます。 通常のメイクとは違って汗をかいたり洗ったりしても落ちません。 一方、同じように針を使って色素を定着させるタトゥー(入れ墨、刺青)とも違い、色は徐々に薄くなります。というのも、色素を入れる深さがタトゥーとは違うからです。タトゥーは皮膚の表面から2mm程度の真皮層に色素を入れて半永久的に定着させるのに対して、アートメイクの0.02mm~0.03mm程度という場所は表皮で、皮膚の新陳代謝によって細胞が入れ替わるのでそれに伴って色が消えていきます。 アートメイクは2001(平成13)年11月8日に厚生労働省が発出した通知(医政医発第105号)で医師法の適用を受けることが明確に示されました。これによって、アートメイクは医師が常駐している施設で資格を持った医師または看護師が施術をすることを義務付けられています。
眉毛のアートメイクでは資格を持った施術者によるカウンセリングの段階で、顔を計測して黄金比を割り出し、個性に合わせてデザインを決めていきます。 かつてアートメイクの技術が発展途上だった頃は、輪郭の内側を塗りつぶすような施術が横行し、平坦で不自然な仕上がりになってしまうケースがよくありましたが、その後の技術の進歩によってよりナチュラルな仕上がりになるさまざまな技法が生まれています。
小さなドット状の傷をつけて色素を注入する技法です。 全体が自然にパウダーでぼかしたような印象に仕上がります。 ふんわりとした眉毛が好きな人におすすめです。 濃淡の強弱をつけることでメイクをしているような仕上がりにできるため、メイク時間を短縮したい人にもおすすめです。 定着率が比較的高いため、メンテナンスの時間が取れない人にも向いています。
眉毛1本1本の毛並みを描く技法です。 超極細の医療針を使用し、線状に色素を入れていきます。 美しく繊細な毛並み感を表現することが可能で、自分の眉のような自然な仕上がりになります。 ふんわりとした眉毛よりシャープな眉毛が好きな人におすすめです。 眉毛が薄いのが悩みという人や部分的に毛が生えていない人にもおすすめです。 時間の経過とともに退色してムラが出て左右差が出てしまうことがあり、こまめなメンテナンスが必要なのが難点ですが、時間を取れる人に向いています。
フェザーブロウとパウダーブロウを組み合わせた技法で、両方のいいところを併せ持っています。ふんわりとした仕上がりと毛の流れを同時に表現することで立体感が増し、自然に見えます。 欠けやムラのない自然な高い仕上がりとなります。 フェザーブロウとパウダーブロウの両方を施術するため、薄くなった際のリタッチ(修正)も2倍の回数を要するのが難点といえます。
メイクの手間や時間を減らすことができます。 汗で落ちる心配がありません。メイクが崩れることがないので、メイク直しも不要になります。 メイクをしていなくても眉毛がちゃんとあるので自信を持って行動できるといった声もあります。 安定したデザインの眉の形を保つことができます。 色が薄くなってから後や、眉のデザインを多少変えたくなって眉を描く必要が出てきたときにはガイド代わりになります。 何より、気持ちに余裕ができるという声が多く寄せられています。
持続期間が長いのがアートメイクの特徴です。簡単に消すことはできず、1年から2年ぐらいは定着しますので、その間にトレンドが変わってしまったりすると追随することができません。顔の印象を変えたいと思っても難しくなります。 一方、持続期間は長いといっても限りがあり、それがデメリットにもなり得ます。皮膚の新陳代謝で色が薄くなっていきます。同じ形を長く維持するには1年に1回程度のリタッチが必要になります。 また、アートメイクは1回だけの施術では色素が定着しないため、通常は2回から3回程度の施術が必要です。
アートメイクの施術は針を刺したことで傷ができますので、傷口が治るまでの間はしっかりアフターケアを行なう必要があります。特に次の3点に注意してください。
施術当日はクレンジングをしたり、強く顔をこすったり濡らしたりしてはいけません。メイク落としシートなどでそっと拭き取るようにしてください。 翌日からは洗顔が可能になりますが、1週間程度は色の定着が不安定になるためオイルクレンジングは避けてください。 また、プールや温泉も感染症や炎症のリスクがあるため、避けてください。 激しい運動や飲酒は、血行が促進されて痛みや腫れの原因になるので、3日程度は避けてください。
患部は、かさぶたが1週間程度は残るのが普通です。かゆくなる人もいますが、ひっかいたりかさぶたを無理にはがしてしまうと、せっかく入れた色が落ちてしまうことにもつながります。
施術部位のむくみ・内出血・熱感・痛みなどを生じることがあります。 【非常に稀に起こることがある作用】 感染症・アレルギー。 施術箇所の赤み・腫れ・痛み・熱感が増したり、長く続く場合は、感染の疑いがあります。 *いずれの場合も必要に応じて処置を行います。
施術にあたっては表面麻酔をして皮膚の感覚を鈍らせておきますが、痛みを感じる場合もあります。 肌質や体質によっては、色の定着や発色にも個人差が出る場合があります。
アイラインのアートメイク
リップ(唇)のアートメイク